『ころころろ』(畠中恵)

ころころろ (新潮文庫)

シリーズを文庫でゆっくり追っています。一読、こんなにクセの強い文章だったかなと思ったり。ミステリ的部分がぎくしゃくとした感じになるのは、以前から感じていましたが。
今作は若だんなの目が見えなくなることに端を発する連作短編。ふとした寂しさを描くのはさすがの巧さがありますね。その寂しさが怖さへも通じる「けじあり」が印象深いです。
ただやはりミステリ的伏線を拾い切れていない気もするのですが、それ以外の部分を楽しむシリーズなのかもなあと、結局楽しんで読んでいます。
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ジャンル : 本・雑誌

『いっちばん』(畠中恵)

いっちばん (新潮文庫)

ここ数年、年初の読書がこのシリーズになってます。シリーズ物ゆえの安定感でスイスイ読めます。
病弱で頑張ろうとしてもすぐに寝込んでしまう若だんな。菓子を作るのが好きなのに才能がない栄吉。ふたりの自分の弱さをしっかりと自覚しながらも前に進んでいく姿に心揺さぶらされます。このふたりだけでなく、登場人物全てに注がれる作者の眼差しが温かで、読んでいてほっこりとした気分にさせられるんですね。実に楽しい今年の読書開幕でした。

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『ゆめつげ』(畠中恵)

ゆめつげ (角川文庫)

のほほんとしているようでいて骨太な話でした。それは今作の主人公・弓月にも当てはまるかも。のんびりとして抜けている処もあるけれども、自分の弱さにきちんと対面できる強さを持った人、同作者の「しゃばけ」の若だんなにも通じる魅力ですな。
夢に入り込み過去未来を見る夢告(ゆめつげ)を使う弓月と、しっかり者の弟・信行が大店の一人息子の行方を探すことから巻き込まれる事件。幕末という時代背景が物語に拍車をかけます。

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『ちんぷんかん』(畠中恵)

このシリーズはここ数年の年末年始のお楽しみになってますな。
ミステリ的手法を用いた話は、どうもギクシャクしてしまう感じがします。比して「はるがいくよ」のように心に染み入る話は、しみじみ読ませますな。寂しさを表すのが実に巧い。自分の親しい人が旅立つのは祝うべきだけど寂しいよね。
若だんなの考えは甘いのかも知れないけれど、とことんいい人なんだね。でもただ甘いだけでなく、自分に何が出来るかを考え、前に進もう進もうとしている姿が素敵です。だからどうしても兄やたちが心配すればするほど、若だんなの邪魔をしているように見えちゃうのが何ともはや。

『アコギなのかリッパなのか』(畠中恵)



素行が悪かった若者が業界の大物のところへ放り込まれ修行しつつ、沸き起こるゴタゴタを解決していく。それだとよくあるパターンにも思えますが、ちと違うのがその業界が政治家の事務所だというところ。政治家を扱ってはいますが、汚職問題やら何やらというのではなく、地元密着の政治家のごく普段の活動を舞台にしているのが面白いですな。
初めの内はストーリーやらキャラクターにぎこちなさを感じたのですが、徐々にこなれてきて面白くなったかなと思うところでお仕舞い。ううむ、続きはあるのかなあ。ミステリとしても人情ものとしても業界ものとしても中途半端な感は否めませんが、続きが出たら読んじゃうんだろうなあと思わせる作品でした。

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大吉

Author:大吉
物語の魅力を伝える古本屋をやっています。

好きな作家は、有栖川有栖、田中芳樹、江戸川乱歩、倉知淳、恩田陸、北村薫、宮部みゆき、京極夏彦、小川洋子、殊能将之、梨木香歩、泡坂妻夫、東川篤哉、綾辻行人、長野まゆみ、大崎梢、恒川光太郎、吉田篤弘、上橋菜穂子、岡田淳、R・ダール、E・ケストナー、などなど。気になりゃ何でも読みます。

子どもたちに物語の面白さを伝える、そんな駄菓子屋のような古本屋を目指します。

「古本 大吉堂」大阪市住吉区遠里小野5−3−1




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