『羊の宇宙』(夢枕獏)

羊の宇宙

老物理学者が羊飼いの少年に宇宙の心理を問う。そのやり取りは禅問答のようで、いつもと違う方向から世界を見るかのような感銘を与えてくれます。

宇宙は、ここと、ここでない場所でできあがっている。

そんな言葉がたむらしげるのイラストによって、より広く深く心の奥に届きます。
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『陰陽師 太極ノ巻』(夢枕獏)

陰陽師 太極ノ巻 (文春文庫)

いつものパターンで始まり、いつものように話が展開する。でもその何とも言いようのないたゆたうような雰囲気に身を任すのが心地よいのですな。晴明の屋敷の簀子の上で酒を酌み交わし、博雅が何かに感心したり不思議がったりする様を「それは呪というものだ」と晴明が説き、怪異が起こり、怪異の元へ「ゆくか」「ゆこう」「ゆこう」そういうことになった。この一連の流れがいいんですな。

テーマ : 読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

『鬼譚草紙』(夢枕獏+天野喜孝)


夢枕 獏,天野 喜孝
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Amazonおすすめ度:

平安時代の鬼と人の物語。天野喜孝の挿画も含めて、淫靡で妖艶です。男女の機微と鬼の関係となると女性が鬼と化す物語が多い中、ここでは男の方が鬼と化し、鬼と勝負し、鬼の側へと入っていきます。人の器から溢れ出すばかりの才能や情念が鬼を呼び起こすのかも。

作中人物がつくる歌や詩が挿入されるのですが、それを完全に理解することの出来ない自分がもどかしい。でも文字の連なり言葉の並びに、ほうと心動かされることもあったり。恋しい気持ちを表わすのみばかりでなく、愛しい人を喪ったときも、身を裂くばかりの悲しみや苦しみに襲われたときも、口に詩を詠ずる心持ちが荒々しいまでに響きます。

テーマ : こんな本を読んだ
ジャンル : 本・雑誌

プロフィール

大吉

Author:大吉
物語の魅力を伝える古本屋をやっています。

好きな作家は、有栖川有栖、田中芳樹、江戸川乱歩、倉知淳、恩田陸、北村薫、宮部みゆき、京極夏彦、小川洋子、殊能将之、梨木香歩、泡坂妻夫、東川篤哉、綾辻行人、長野まゆみ、大崎梢、恒川光太郎、吉田篤弘、上橋菜穂子、岡田淳、R・ダール、E・ケストナー、などなど。気になりゃ何でも読みます。

子どもたちに物語の面白さを伝える、そんな駄菓子屋のような古本屋を目指します。

「古本 大吉堂」大阪市住吉区遠里小野5−3−1




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