『少年少女飛行倶楽部』(加納朋子)

少年少女飛行倶楽部 (文春文庫)

幼馴染みの一目惚れに巻き込まれ「飛行クラブ」に入部することになった海月。尊大なカミサマ部長、恐怖心を持たないるなるな、いじわるイライザなどなど、一癖も二癖もある少年少女たちは、空を飛ぶことが出来るのか。
加納朋子は人のいいところを引き出すのが実に巧い。いい人をいいように描くだけでなく、とてもいい人に思えない人をもしかするといい人かもしれないと描くところが素敵です。だから読後感がすごくいいんですね。実に正々堂々とした青春小説です。現役の中学生にも読んでもらいたいですね。
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テーマ : 読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

『モノレールねこ』(加納朋子)

短編集。加納朋子の作品は読むたびに巧さに気付かされます。その巧さは気負いのなさなのかも。だから自然にじわっと涙することになるんですな。
お気に入りは「マイ・フーリッシュ・アンクル」。事故で家族を亡くした気の強い女子中学生が、ニートで情けなくてろくでなしの叔父さんと暮らしていくことになる物語。ラストにポンと十年後になるのですが、そこに至るまでの話もじっくり読みたかったなと思わされました。

『ぐるぐる猿と歌う鳥』(加納朋子)



かつて子どもだったあなたと少年少女のための、と冠されたミステリーランドの1冊です。いやはやミステリーランドはハズレがないですな。今回もしっかり楽しみましたよ。
乱暴者のレッテルが貼られた主人公の描き方が巧いんです。ただ単に乱暴なのでなく不器用で自分を上手く表わせない。やってしまったことに悔やみもするが、立ち止まらず前に進むことでしか行動することでしか自分を表わせない。そんな姿を少し離れたところから見守るような作者の筆がいいです。ちょいと懐かしのあばれはっちゃくを彷彿とさせますな。
物語も子どもの日常をしっかりと描きつつ、その日常から少しだけはみ出した世界を描いています。そこに在るドキドキワクワクが堪らないんですな。バランスがよく、子どもにしか出来ないことを描きつつ、子どもには出来ないことも描いているんです。だからこそ多少無理のある設定でも嘘っぽくならないんですな。うん、これは是非小学校の図書室に置いて欲しい本ですな。

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大吉

Author:大吉
物語の魅力を伝える古本屋をやっています。

好きな作家は、有栖川有栖、田中芳樹、江戸川乱歩、倉知淳、恩田陸、北村薫、宮部みゆき、京極夏彦、小川洋子、殊能将之、梨木香歩、泡坂妻夫、東川篤哉、綾辻行人、長野まゆみ、大崎梢、恒川光太郎、吉田篤弘、上橋菜穂子、岡田淳、R・ダール、E・ケストナー、などなど。気になりゃ何でも読みます。

子どもたちに物語の面白さを伝える、そんな駄菓子屋のような古本屋を目指します。

「古本 大吉堂」大阪市住吉区遠里小野5−3−1




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