『カラフル』(森絵都)

カラフル (フォア文庫)

かなり前に購入していたのですが、何故か読むのを躊躇していた本。しかし読んでみると大当たりでした。生前罪を犯したぼくの魂は、自殺した中学生・真の身体を間借りして人生再挑戦のチャンスを得る。しかしまことの生活は学校でも家でも悩みが多いのだった。
中学生の自殺、母の不倫、援助交際、いじめ、などなど難しいテーマなのに実に軽やかに文章が進みます。それでいて問題に目をそらさず真っ向から取り組んでいます。人をそのまま受け容れるのは難しい。それよりも自分をそのまま受け容れるのはより難しい。「自分探し」なんていうけれど、自分はいつでもそこにある。その自分とどう付き合うのか。これは悩み多き中学生にぜひ勧めたい一冊ですね。でも既に中学から倍以上生きている僕の心にも真っ直ぐ響きました。今の心境に真っ直ぐ届きました。だから今まで読まずにいたのか、なんて思うくらいに。
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テーマ : 児童書
ジャンル : 本・雑誌

『アーモンド入りチョコレートのワルツ』(森絵都)

初めての森絵都でした。少年だけで過ごす別荘の夏、不眠症の少年と虚言癖の少女の物語、変わったピアノ教室に現われた変わったフランス人のおじさんとのワルツの日々。どれも青春と括ってしまうにははみ出してしまう部分も多いだろうが、青春としか呼び得ない瞬間の物語。好きだと思っていた憧れていた人物のことが一瞬で色褪せたように思え、しかしまた一瞬の内に輝きを増して好きになる。そんな心の機微。大人の理想をぶつける形でなく、中学生が描かれています。モチーフとなっているピアノ曲も聴いてみたいですな。

テーマ : こんな本を読んだ
ジャンル : 本・雑誌

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大吉

Author:大吉
物語の魅力を伝える古本屋をやっています。

好きな作家は、有栖川有栖、田中芳樹、江戸川乱歩、倉知淳、恩田陸、北村薫、宮部みゆき、京極夏彦、小川洋子、殊能将之、梨木香歩、泡坂妻夫、東川篤哉、綾辻行人、長野まゆみ、大崎梢、恒川光太郎、吉田篤弘、上橋菜穂子、岡田淳、R・ダール、E・ケストナー、などなど。気になりゃ何でも読みます。

子どもたちに物語の面白さを伝える、そんな駄菓子屋のような古本屋を目指します。

「古本 大吉堂」大阪市住吉区遠里小野5−3−1




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