『アナザー エピソードS』(綾辻行人)



両親とともに別荘にやって来た見崎鳴は、自らの死体を探す幽霊と出逢うのだった。あの夏の、語られていなかった物語。
アナザーの続編はいかにも「綾辻行人」という要素で溢れていました。キャラクター、ストーリー、そして仕掛けに至るまで。それはアナザーで新たに開拓した読者層に対して、綾辻行人節を思う存分堪能してもらう狙いもあったのではないかという程に濃厚でした。
そのため、根幹となる仕掛けは、恐らくこういう方向のものだろうと早くに気付いたのですが、それが作品の魅力を損なうことにはなりませんでした。それよりも「新本格」にワクワクしていた、あの頃の気持ちが戻ってきたような楽しい読書時間でした。
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『深泥丘奇談・続』(綾辻行人)

深泥丘奇談・続 (幽ブックス)

奇妙な味わいの連作短編集。奇妙な出来事が起こっているが、周りの人たちはごく当たり前のこととして受け取っている居心地の悪さだとか、徐々に歪んでいく世界の様子などの描写が面白いです。
また不条理でありながら、どこかきちんと納まるところに納まる感じがあるのです。この辺りは綾辻行人らしさというべきなのか。ただ、ホラーがきちんとオチをつけるとギャグと紙一重になるものだなとも思ったり。それもまた魅力なのですが。

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『奇面館の殺人』(綾辻行人)

奇面館の殺人 (講談社ノベルス)

ついに出た! という気持ちが大きいですね。
吹雪の山荘、仮面に隠された素顔、首なし死体、そして館に仕掛けられた秘密。これでもかとそれらしい要素を詰め込んで、全編伏線と謎解きに費やされている。そうそう新本格黎明期に夢中になって読んだのは、こういう作品だったなあと懐かしくもあり、楽しくもあり。しかしそうでありながら、ここがこうなら、こうなるであろうという部分をわざと避けつつ、その避けたこと自体が伏線となっていることにも感服。
「本格ミステリ」という世界でたっぷりと遊びました。

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『Another』(綾辻行人)

Another

面白かった。本格ホラーにして本格ミステリ。しかも青春ものでもあるという贅沢さ。綾辻節とでもいうべきドロドロとした粘着質な文章は控えられており、軽やかに読み易かったです。中学生を主人公にしているからというのもあるのかも。なので、原稿用紙1000枚という長編にも関わらずサクッと読めました。しかし綾辻行人ならではの趣味の悪さ(誉め言葉として受け取って下さいな)が、ちらほらと垣間見えるところも嬉しいですね。

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『深泥丘奇談』(綾辻行人)

深泥丘奇談 (幽BOOKS)

実に奇談、正に奇妙な味わい。目眩が起こり、記憶が揺らぎ、異形の声が聞こえ、姿が見える。綾辻行人にしてはあっさり風味だという気もしましたが、それが作品の雰囲気に合い、より一層世界の揺るぎを感じさせます。それはホラーでなく、奇談として書かれているからなのでしょう。
綾辻作品を読んできた者にはニヤリとさせられる要素が織り込まれていたり、作品世界が広がっていったりと、作者が楽しんで書いているのだなあと思わされるものでした。

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プロフィール

大吉

Author:大吉
物語の魅力を伝える古本屋をやっています。

好きな作家は、有栖川有栖、田中芳樹、江戸川乱歩、倉知淳、恩田陸、北村薫、宮部みゆき、京極夏彦、小川洋子、殊能将之、梨木香歩、泡坂妻夫、東川篤哉、綾辻行人、長野まゆみ、大崎梢、恒川光太郎、吉田篤弘、上橋菜穂子、岡田淳、R・ダール、E・ケストナー、などなど。気になりゃ何でも読みます。

子どもたちに物語の面白さを伝える、そんな駄菓子屋のような古本屋を目指します。

「古本 大吉堂」大阪市住吉区遠里小野5−3−1




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