『クジラの消えた日』(ユーリー・ルィトヘウ)



シベリア北東チュクチ半島に暮らす少数民族は、古来「文字」を持たなかった。そのチュクチ人初めての作家が紡ぎ出す物語。
文字を持たなかった民族の物語ということに興味を持ち手にしました。別の世界の物語を、日本で日本語で読むことができるということは、とてつもなく素敵なことではないかと改めて気付かされます。
クジラと女が愛し合い、クジラの化身の男と女の間に子が生まれる。はじめはクジラの子が、次いで人の子が。そうした創世神話から始まり、神話の継承、そして神話の崩壊へと物語は進みます。
世界を大きく捉え、人が持つ大きな力と大きな過ちが描かれ、人が人として世界に立つ意味が問われます。大きな力は可能性となり世界を広げます。しかし大きな力は過信を招き世界を崩壊させる。何によって過ちを防ぐのか。それは自然に対する大いなる愛である。普遍のテーマが雄々しく美しく紡がれています。
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Author:大吉
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好きな作家は、有栖川有栖、田中芳樹、江戸川乱歩、倉知淳、恩田陸、北村薫、宮部みゆき、京極夏彦、小川洋子、殊能将之、梨木香歩、泡坂妻夫、東川篤哉、綾辻行人、長野まゆみ、大崎梢、恒川光太郎、吉田篤弘、上橋菜穂子、岡田淳、R・ダール、E・ケストナー、などなど。気になりゃ何でも読みます。

子どもたちに物語の面白さを伝える、そんな駄菓子屋のような古本屋を目指します。

「古本 大吉堂」大阪市住吉区遠里小野5−3−1




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