『星空ロック』(那須田淳)



レオは大家の偏屈じいさんケチルと親しくなり共に音楽をするようになる。ヨーロッパに赴任中の父の元に行くため、レオは単身ベルリンへと行くことになる。そこはケチルが留学した先であり、ケチルの想い人もいるはずだった。レオは急死したケチルの想いをベルリンへ運ぼうとするのだった。
那須田淳の作品を中学時代に読んでいたら絶対に色々と影響されただろうなと思います。ごく普通の中学生なんだけれど、少し背伸びしていてカッコいいんですよね。しかもその背伸びもごく自然にしている所に好感が持て、共感を得るのです。
主人公のレオは自ら動くことで様々なこと知り、知ることでさらに動くことになります。そこにカッコよさの元があるのです。自ら動くことで世界はこんなにも素敵に輝くのさと示してくれます。もちろん音楽っていいな、ギターってカッコいいなというのもありますが。
作中では様々な問題が提示されます。ミックス(両親の国籍が違う)やパッチワーク(元々は違う家族がひとつになる)という家族の形、両親の離婚と再婚、移民の問題と差別問題、それらは登場人物の心に種としてまかれるのと同時に、読者の心にも種を残します。様々な問題を詰め込んだために問題提起のみで終わっているのですが、気になったものについては自分でこの先調べていくことができる。そんなきっかけのひとつになるのではないでしょうか。
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大吉

Author:大吉
物語の魅力を伝える古本屋をやっています。

好きな作家は、有栖川有栖、田中芳樹、江戸川乱歩、倉知淳、恩田陸、北村薫、宮部みゆき、京極夏彦、小川洋子、殊能将之、梨木香歩、泡坂妻夫、東川篤哉、綾辻行人、長野まゆみ、大崎梢、恒川光太郎、吉田篤弘、上橋菜穂子、岡田淳、R・ダール、E・ケストナー、などなど。気になりゃ何でも読みます。

子どもたちに物語の面白さを伝える、そんな駄菓子屋のような古本屋を目指します。

「古本 大吉堂」大阪市住吉区遠里小野5−3−1




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