『The Wreckers 呪われた航海』(イアン・ローレンス、三辺律子・訳)



乗っていた船が難破し、とある村に辿りついたジョン。その村は難破船からの積荷を略奪することで生計を立てていたのだった。
かつて実際にいたレッカーと呼ばれる難破船から漂流してきた積荷で生計を立てていた人々。それを題材に書かれた冒険物語。漂流物を神からの賜り物のように扱っていたものが、法律でその権利が認められると偽の信号等で船を故意に難破させようとする動きが出たことも史実らしく、それが物語の発端となっています。
どんよりと暗い世界観は重苦しく、映像で表わすとホラーと思えるような描写も多く、緊迫感の中で物語は展開されます。決して胸躍るものではないのですが、その緊迫感が物語を牽引している部分もあります。ジョンに襲い来る恐怖と猜疑心。密輸の謎、村に残る恐ろしい伝説。誰が味方で誰が敵なのか。誰を信じればいいのか。荒れ狂う海のような物語です。
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Author:大吉
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好きな作家は、有栖川有栖、田中芳樹、江戸川乱歩、倉知淳、恩田陸、北村薫、宮部みゆき、京極夏彦、小川洋子、殊能将之、梨木香歩、泡坂妻夫、東川篤哉、綾辻行人、長野まゆみ、大崎梢、恒川光太郎、吉田篤弘、上橋菜穂子、岡田淳、R・ダール、E・ケストナー、などなど。気になりゃ何でも読みます。

子どもたちに物語の面白さを伝える、そんな駄菓子屋のような古本屋を目指します。

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