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『だいじな本のみつけ方』(大崎梢)



学校に忘れられていた文庫本は、まだ発売されていないものだった。
中学校を舞台に本が好きな子たちが、ちょっとした謎と本への想いに挑む青春ミステリ。謎自体はわかりやすく、謎を解くことよりもその過程に於けるやり取りを楽しむのがいいのかも。
かなり都合良く話が進む部分もありますが、そこはご愛嬌。しかしある一定のライン以上には進まないのは、中学生という登場人物の目と気持ちを大事にしているからでしょうか。
それはメインの男女ふたりにも表れています。決していい子だけではないのですね。自分の考えを相手に押し付けて勝手に一喜一憂してぶつかる場面も多いです。でもそれは中学生といえども幼さ故のものなのですね。本好きな中学生による本にまつわる物語となると、読み手は(それも本好きな大人の読み手は特に)そこにどうしても理想を抱いてしまいます。しかし作者は彼女ら彼らに、そんな理想を押し付けなかったのです。だから登場人物が活き活きと動くのでしょう。そしてその姿は同年代の読み手の心に響くのではないかと思うのです。
しかしこんな本に関わりたいと思う本好きの中学生がいて欲しいなとは、強く思うのですけどね。こんな子らがいたら一緒にどんなイベントを起こそうか。そんな想いも膨らみました。
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大吉

Author:大吉
物語の魅力を伝える古本屋をやっています。

好きな作家は、有栖川有栖、田中芳樹、江戸川乱歩、倉知淳、恩田陸、北村薫、宮部みゆき、京極夏彦、小川洋子、殊能将之、梨木香歩、泡坂妻夫、東川篤哉、綾辻行人、長野まゆみ、大崎梢、恒川光太郎、吉田篤弘、上橋菜穂子、岡田淳、R・ダール、E・ケストナー、などなど。気になりゃ何でも読みます。

子どもたちに物語の面白さを伝える、そんな駄菓子屋のような古本屋を目指します。

「古本 大吉堂」大阪市阿倍野区王子町3−4−4




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