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『宇宙からきたかんづめ』(佐藤さとる)



スーパーで手にしたパイナップルのかんづめ。ばかに軽くてふってみたら「ふってはいかん!」とかんづめから声が聞こえた。
地球を調査に来た宇宙人が中にいるかんづめ。そのかんづめの宇宙人が語る不思議な物語。SF童話と称された物語の面白さ。本来SFならばどのような理屈という部分が不可欠であるが、ここでは科学的現象の結果の部分だけを抽出して物語に乗せています。なので、タイムマシンやものを小さくする光線やものを考えるカビの理屈はわからなくとも(叙述されなくとも)その結果部分がもたらす物語の面白さを味わうことができます。
本来子ども向け作品とSFは相性がいいのでしょう。ただ子どもにとっては科学の不思議も魔法の不思議も同じことなのかも。進み過ぎた科学は魔法と同じ、それがそのまま子どもたちの感性に迎えられるのでしょう。ただ不思議に対して書き手がもつ科学知識から何がどう不思議であるのかの叙述があることによって、その物語はSFであり得るのかも知れません。ここを入口にSF的不思議の魅力を知ったならば、それが次の科学やSFの扉を開く鍵となるのでしょう。
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大吉

Author:大吉
物語の魅力を伝える古本屋をやっています。

好きな作家は、有栖川有栖、田中芳樹、江戸川乱歩、倉知淳、恩田陸、北村薫、宮部みゆき、京極夏彦、小川洋子、殊能将之、梨木香歩、泡坂妻夫、東川篤哉、綾辻行人、長野まゆみ、大崎梢、恒川光太郎、吉田篤弘、上橋菜穂子、岡田淳、R・ダール、E・ケストナー、などなど。気になりゃ何でも読みます。

子どもたちに物語の面白さを伝える、そんな駄菓子屋のような古本屋を目指します。

「古本 大吉堂」大阪市阿倍野区王子町3−4−4




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