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『ルーディーボール エピソード1シュタードの伯爵』(斉藤洋)



顔は動物、体は人間というキャラクターたちが繰り広げる冒険活劇。閉ざされた村で盗賊家業をしている主人公ラックスたちは、ある時襲撃した馬車から大量の金貨を見付ける。その金貨を両替するために身分を偽り首都を目指すラックスたちは、ある陰謀に巻き込まれるのだった。
もう無茶苦茶面白くてむさぼるように読みました。まずは主人公の三人組の素敵なこと。素直な猫顔のラックス、熱血漢の犬顔のインギースク、知恵者の兎顔のバーサル。三人の友情の物語としてだけでも読んで楽しいのです。
状況や社会情勢についてピンと来ないラックスにバーサルが説明するという形で、舞台となる世界の仕組みや政治形態などが読者にも知らされます。いわゆる地の文での説明がないため、読者はラックスが知ることを知り知らないことは知らない状態で読み進めることになります。それがために綿密な説明が折々に挟まれるにも関わらずどんどんストーリーが展開されます。
ただ旅をリードするバーサルの考えも読者には伝えないので、はじめは回りくどく感じる部分もあります。しかしそう思う全てのことが、その後の展開に繋がるという爽快さ。伏線はここにも張られていたのかと膝を打ちます。
そんな綿密な伏線があるが故にラストの大きな流れもすんなりと受け入れ、もっとこの物語を楽しみたいという思いに駆られるのです。しかし10年前にエピソード1が出て依頼、未だに続刊は出ていないのです。ああ、なんということだ。講談社は是非これをマガジンでまんが連載してアニメ化して続きも出して下さい! と切に願うのです。
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プロフィール

大吉

Author:大吉
物語の魅力を伝える古本屋をやっています。

好きな作家は、有栖川有栖、田中芳樹、江戸川乱歩、倉知淳、恩田陸、北村薫、宮部みゆき、京極夏彦、小川洋子、殊能将之、梨木香歩、泡坂妻夫、東川篤哉、綾辻行人、長野まゆみ、大崎梢、恒川光太郎、吉田篤弘、上橋菜穂子、岡田淳、R・ダール、E・ケストナー、などなど。気になりゃ何でも読みます。

子どもたちに物語の面白さを伝える、そんな駄菓子屋のような古本屋を目指します。

「古本 大吉堂」大阪市阿倍野区王子町3−4−4




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