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『べんけいとおとみさん』(石井桃子)

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30年以上前に出た本ですが書かれたのはその20年以上前ということで、今から50年以上前のお話ですね。
元気な男の子のかずちゃんとかわいい妹のまりちゃんと、しっかりものの猫のおとみさんとやんちゃな犬のべんけいのお話。今よりものんびりとして緩やかな時代の温かいお話。
かずちゃんとまりちゃんは(そしてお父さんとお母さんも)おとみさんやべんけいとごく自然に会話を交わしています。しかし猫や犬が人の言葉を話しているというよりは、気持ちが通じて言葉も通じているという感じなのです。だからファンタジーという感じではなく、あくまで日常のお話。だから突飛なことが起こる訳でもなく、大事件も起こりません。でもそれぞれみんなにとっては、ひとつひとつの出来事は大切なこと。大きな意味をもつこと。
日常のひとつひとつを大切に見守る文体がその時代と相まって温かく緩やかなものとして花咲いているのです。50年以上経った今だからこんなお話が必要なのかもしれません。
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大吉

Author:大吉
物語の魅力を伝える古本屋をやっています。

好きな作家は、有栖川有栖、田中芳樹、江戸川乱歩、倉知淳、恩田陸、北村薫、宮部みゆき、京極夏彦、小川洋子、殊能将之、梨木香歩、泡坂妻夫、東川篤哉、綾辻行人、長野まゆみ、大崎梢、恒川光太郎、吉田篤弘、上橋菜穂子、岡田淳、R・ダール、E・ケストナー、などなど。気になりゃ何でも読みます。

子どもたちに物語の面白さを伝える、そんな駄菓子屋のような古本屋を目指します。

「古本 大吉堂」大阪市阿倍野区王子町3−4−4




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