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『図書館ドラゴンは火を吹かない』(東雲佑)

図書館ドラゴンは火を吹かない
図書館ドラゴンは火を吹かない

魔法使いに育てられた少年ユカは、世間の魔法使いへの偏見をなくすために物語師を志して旅立つ。旅の途中でドラゴンのリエッキと出会ったユカは、彼女への想いが募り魔法使いとして覚醒するのだった。

読者に対して語りかけるような文体で表わされる物語は、語ることを生業とする物語師の物語。時代も舞台も視点も様々に変えながら語られるので、物語が何重にも層になって現れます。
語りの文体のため登場人物たちと読者との距離ができ、物語を遠景で眺めているように感じます。しかし登場人物それぞれが物語られることにより、それぞれの想いが浮かび上がって読者との距離を縮めるのです。これこそが物語が語られることの効果なのでしょう。それは作品内で物語師が聴衆を前に語っている場面に通じるのでしょう。
物語世界が整い、人物たちが起き上がり、さてこれからというところで物語は一旦幕を降ろします。まだ語られていない物語を期待して本を閉じるのです。
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大吉

Author:大吉
物語の魅力を伝える古本屋をやっています。

好きな作家は、有栖川有栖、田中芳樹、江戸川乱歩、倉知淳、恩田陸、北村薫、宮部みゆき、京極夏彦、小川洋子、殊能将之、梨木香歩、泡坂妻夫、東川篤哉、綾辻行人、長野まゆみ、大崎梢、恒川光太郎、吉田篤弘、上橋菜穂子、岡田淳、R・ダール、E・ケストナー、などなど。気になりゃ何でも読みます。

子どもたちに物語の面白さを伝える、そんな駄菓子屋のような古本屋を目指します。

「古本 大吉堂」大阪市阿倍野区王子町3−4−4




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